雨のブログ

人生の雨季に本を読む

コロナ禍で入社した新卒社員の皆さんへ

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久しぶりの集合研修

新型コロナの変異株が取り沙汰されていますが、それでも以前よりは社会全体が落ち着いてきたこともあり、私の会社でも、2020年4月、2021年4月に入社した新卒社員の方向けに集合研修が企画されているそうです。

研修内容も大事ですが、人事部はそれ以上に今回はみんなで「集合」することが大事と考えているそうです。コロナ禍で入社依頼、じかに顔を合わせて話すことが少なかった新入社員のメンタル面を心配してのこと。確かに入社してから1年半、人が集まって仕事をすると言う経験が少ないと、本人たちも社会人になった実感が湧かないのではないでしょうか。想像できない境遇です。

休職明けの私が暇そうだからか、なぜか呼ばれて講評をすることになりましたので、話したいことを整理しておきます。

一日かけた集合研修の最後の講評の、さらにおまけ的な位置づけでしょうが、新卒社員のみなさんには3つお伝えしたいです。

 

自分を大事にしてください

みなさんの仕事は人に学びや知を届ける仕事で、価値のある仕事です。

とことんやろうと思えばどこまでも追求できます。それだけに身体と心に負担がかかることもあります。

身体や心に違和感があったら立ち止まって、その違和感の原因を見つめてください。周りに相談してください。

『人に頼む技術』という本には、人は頼み事に応えることで自らの善性を感じたいとあります。人助けだと思って周りに相談してください。自分の健康も人生も、その舵取りはくれぐれも自分の手から離さないように。

epascal.hatenablog.com

 

自分を成長させてください

人間はいくつからでも成長できます。人が直面する課題には、自らが成長しないと解決できないものがあります。

私は難しい仕事に直面し、人に相談したり、本を読んだり、悩んだり、深く考えたりすることで、成長できた経験があります。どんどん難しい仕事にチャレンジしてください。

でも、手っ取り早いのが本を読むことです。私は鬱で休職しているあいだ、体力が回復してからは毎日のように図書館に行って本を読みました。たいていは頭に残っていませんが、自分の認知の歪みや、仕事への取り組み方、会社のあり方など、仕事だけからは得られない知見を得ることができました。

今は複雑で不確実な時代と言われます。『失敗の科学』に書かれている通り、上司も未知の領域で、上司も間違います。

失敗から学んだ経験が豊富な人が、解決できる課題が増え、仲間への貢献や顧客への提供価値を増やすことができるのです。

epascal.hatenablog.com

 

仲間を大切にしてください

中途入社の私にはいわゆる同期がいません。

この歳になって立場を超えて意見を言い合える関係は貴重だなと思います。同期の仲間がいるみなさんが羨ましいです。大切にしてください。

立場や役職を超えて自由に意見を言ってもそれ自体は非難されないという状態を「心理的安全」といいます。

最近、「心理的安全性」をテーマにした本が複数出版されているので、ご存知かと思います。心理的安全性が確保された職場で働きたいものです。

epascal.hatenablog.com

 

心理的安全性」が確保された職場は、なんでも相談できて居心地が良いという側面もあります。

でも、あまりに弱ると自分からは相談できなくなることを知りました。

そんなときは周りが気づいて、声をかけてあげてください。みなさんに声をかける余裕がなかったら、誰々が弱っていそうだと私に教えて下さい。私から声をかけます。

まずはここにいる私たちとみなさんのあいだは心理的安全な関係を保つようにしていきましょう。

 

3つのことをお話ししましたが、今日は疲れたでしょうから、なにか1つ持って帰ってください。

いま紹介した本はすべて私の席にありますので、自由に持っていってください。