雨のブログ

人生の雨季に本を読む

コロナ禍で入社した新卒社員の皆さんへ

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久しぶりの集合研修

新型コロナの変異株が取り沙汰されていますが、それでも以前よりは社会全体が落ち着いてきたこともあり、私の会社でも、2020年4月、2021年4月に入社した新卒社員の方向けに集合研修が企画されているそうです。

研修内容も大事ですが、人事部はそれ以上に今回はみんなで「集合」することが大事と考えているそうです。コロナ禍で入社依頼、じかに顔を合わせて話すことが少なかった新入社員のメンタル面を心配してのこと。確かに入社してから1年半、人が集まって仕事をすると言う経験が少ないと、本人たちも社会人になった実感が湧かないのではないでしょうか。想像できない境遇です。

休職明けの私が暇そうだからか、なぜか呼ばれて講評をすることになりましたので、話したいことを整理しておきます。

一日かけた集合研修の最後の講評の、さらにおまけ的な位置づけでしょうが、新卒社員のみなさんには3つお伝えしたいです。

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【書評】入門 組織開発(中村和彦著)

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Photo by Cherrydeck on Unsplash
なぜ、職場が楽しくないのでしょうか。働くなら楽しい職場で働きたい。そう思うのは私だけではなさそうで、活き活きと働ける職場をつくる「組織開発」という考え方があります。
「組織開発」とは組織のハードな側面(戦略、構造、人事制度など)だけではなく、「人」や「関係性」という組織のソフトな側面にも光を当てて変革に取り組むアプローチとのこと。組織開発を学んだら職場が少しは活性化するものでしょうか。南山大学の中村和彦教授による『入門 組織開発』を読んでみました。

  • 組織の人間的な側面の課題
  • 組織開発はソフトな側面の体質改善
  • 組織開発の掴みどころの無さ
  • 経営者に求められる信念
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【書評】ワークマン式「しない経営」(土屋哲雄著)

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だんだんと朝晩が寒くなってきたので、冬用の服を買いに「ワークマンプラス」に初めて足を踏み入れました。私の知っている「ワークマン」は以前のふつうの「ワークマン」で、工事現場のおじさん用の作業着が棚に入れられて売られている専門店というイメージでした。「ワークマンプラス」はタウンユースにも耐えられるデザインの服がカラフルにディスプレイされたおしゃれなお店になっていました。

この劇的な方向転換の仕掛け人とされるのがワークマンの土屋哲雄専務。土屋専務が書いた『ワークマン式「しない経営」』を読むと、そこには周到に準備されたシンプルな戦略が隠されていたことが分かりました。

  • 著者の紹介
  • 「しない経営」と「エクセル経営」の両輪
  • 「エクセル経営」の進め方
  • 「エクセル経営」による企業風土改革
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【書評】失敗の科学(マシュー・サイド著)

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Photo by Liza Summer from Pexels

『失敗の科学』というタイトルからは、失敗が起こる原因を科学的に分析して、失敗の発生を最小限にする方法を探る本かと思ってしまいます。しかし、本書は失敗を無くすどころか、むしろ失敗が無くならないことを前提に失敗から学ぶマインドセットが大事だと主張する内容の本でした。

  • 著者の紹介
  • 失敗が無くならない人間的理由
  • 航空業界と医療業界の失敗へのアプローチの違い
  • 失敗から学ぶ
  • 失敗を機会にできるリーダーシップを
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【書評】両利きの経営(チャールズ・A・オライリー、マイケル・L・タッシュマン著)

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企業が、サクセストラップに陥らず、パフォーマンスを上げ続けるには、(1)自社の持つ一定分野の知を継続して深掘りし、磨きあげていく「深化」と、(2)自社の既存の認知の範囲を超えて遠くに認知を広げていく「探索」の両方が大事だという主張の本です。

  • サクセストラップ
  • 探索と深化の両利きの経営が求められる
  • 両利きの経営を実践するための4つのポイント
  • 両利きのリーダーシップ
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